日銀短観発表

2014年07月07日(月)

前回のFXブログで解説した「日銀短観」が1週間前の7月1日、発表となりました。
3ヶ月に一度の発表となるこの重要指標。今回の発表は為替にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。

Iは前回より5ポイント悪化の+12

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まず、こちらが日本銀行より発表された日銀短観の概要となります。

http://www.boj.or.jp/statistics/tk/

今回の日銀短観は企業の景気を表すDIが前回よる5ポイント悪化の+12と発表されました。DIとは全国1万社以上からアンケート調査を行い、「景気が良い」と答えた企業から「悪い」と答えた企業の数を差し引いた数となります。

前回も紹介しましたが、企業の景気が良いと、DIが高くなり一般的に円高となる傾向があります。一方景気が悪いと、DIが低くなったり、マイナスになったりして、円安となっていく傾向があります。

予想通りの悪化?

今回の日銀短観は多くの金融機関において、悪化すると予想がでていましたが、予想通りの結果となりました。その要因の一つとしてあげられるのが、「増税前の駆け込み需要」と言えるでしょう。増税前の個人消費の勢いがいったん落ち着き、景気が落ち着いたと考えられます。

この流れは3ヶ月先のDI発表の頃には落ち着くと予想されています。

発表の影響を受けて

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今回の日銀短観の発表は、やや予想より悪かったものの、追加緩和に繋がるような内容ではないとして、為替に大きな影響はありませんでした。

しかし、その2日後、円/ドルの為替に大きな動きがでます。影響を及ぼしたのは米労働省が発表した6月の雇用統計。この雇用統計が大幅に改善したことより、現在為替はドル高に動いています。雇用統計の改善からも見られるように、現在米国は景気回復の状態となっています。今後米国の好景気は続くのか、そして日本の為替にどのような影響を及ぼしていくのか。要注目です。