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貿易赤字が半期で過去最大!

2014年07月28日(月)

2014年の上半期(1月~6月)の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の赤字が、半期ベースで過去最大の7兆5984億円と発表されました。

さらに、6月の赤字も8222億円となり、過去最長となる24ヶ月連続の赤字となっています。

何やら日本の経済はヤバそうな雰囲気ですね。。貿易赤字は為替にどのような影響が及ぼすのでしょうか。

『貿易赤字の原因はなんだ!』

6月の貿易赤字は、前月よりも縮小したものの、3ヶ月ぶりに前年同月を上回る結果となりました。この原因として

・イラク情勢の緊迫化よる原油価格の高騰
・増税後の買い控えが一段落し、国内の消費が回復したことにより、輸入が増えたこと
・原子力発電所停止による、火力発電の燃料となる原油や液化天然ガスの輸入が増えたこと

などが挙げられています。

『貿易収支と為替の関係は』
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一般的に貿易黒字になると通過は高くなり、貿易赤字になると通過は安くなると言われています。

例えば日本が自動車を海外に輸出したとします。そうすると、海外通貨を受け取ることになります。つまり、日本の財産が増え、貿易黒字の状況となります。

受け取った海外通貨は日本では使えないため、日本円に変換しようとします。外国通貨を売って日本円を買うことになるので、円高になりやすくなるのです。貿易赤字の場合はその逆のことが言えます。

日本は現在貿易赤字となっているので、円安になりやすい傾向にあるといえるでしょう。

『流れをつかむことが大切』
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ただし、為替において最も大切なのは「流れ」です。貿易赤字についても、赤字だからといって単純に円安になるわけではありません。

・前月と比べてどうなっているのか
・予想と比べてどうなのか
・一時的なものなのかどうか

などを見極めていくことが大切です。現在、日本の貿易赤字は「構造的に定着しつつあるのでは」との見方が強まっています。なので、純粋に貿易赤字であるかどうかよりも、上記3点で示した「流れ」を読むことがより一層重要なポイントとなります。

例えば、今回の貿易赤字の発表は、市場予想を大きく上回る結果となりましたが、市場の反応は限定的なものとなりました。その原因として

・「今年1月に貿易赤字が過去最高を記録後、貿易赤字の拡大基調が一服している」

ことが1つにあると言われています。

今後貿易赤字が拡大していくようであれば、円安の影響が現れそうですが、そうでない限り、市場に大きな影響が及ぶことはないとみられています。

『今後の流れは』

一般的には「貿易赤字は縮小していく」という見方が強くなっています。原因は

・国内の消費回復による輸入の伸びに勢いがないこと
・米国の景気回復により、輸出が増えていること

などが挙げられています。