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TPPが為替に与える影響って?

2014年05月22日(木)

先日、12カ国による環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会合がシンガポールで行われました。

TPP交渉は今後の日本経済を大きく動かす可能性があるものです。TPPに参加した場合の株、為替市場の動向について考えていくのでしょうか。

そもそもTPPとは

米

TPPとは環太平洋戦略的経済連携協定(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)の略となります。モノやサービスの貿易自由化だけでなく、政府調達、貿易円滑化、競争政策などの幅広い分野を対象としており、物品の関税は例外なく10年以内にほぼ100%撤廃するのが原則となっています。

TPP参加の株式市場への影響

TPPのデメリットとしてあげられるのが、日本の農業が衰退してしまう恐れがあるということです。現状では、日本の米や小麦には高額な関税がかかっており、これが撤廃されると日本に安い米や小麦が一気に流れ込むという懸念あります。

さらに、大きな課題として挙げられるのが、TPPに参加しなかった場合、国際的な批判を浴びてしまう可能性があるということです。これにより株式市場は相当なダメージを受ける恐れがあるのです。

ただ、一方で輸出企業への恩恵はかなり大きく、日本の主要産業である輸出関連製造業はかなりの追い風となります。

TPP参加の外国為替市場への影響

地図

為替市場への影響は一重に言い切れない部分があります。海外との取引が活発になることは予想されるが為替市場で直接円安円高圧力につながるとは言い切れません。

ただ、一つ考えられることとしては、先ほども述べましたように、TPP不参加を決めた場合、為替介入などに対する海外からの容認はまず得られないということです。

関税面などで他国からの輸入を制限した状況で為替レートを通じて輸出を増やしていくという姿勢が容認されることは考えにくく、TPP不参加決定は、ドル円、クロス円にとって、円高圧力につながるとみられる。
逆に言うとTPPへの参加は、円高への圧力を軽減する効果があります。

また、アベノミクスに対する市場の評価は円安という形で現れていますがTPP交渉参加決定によって、アベノミクスの実行力への評価が高まると円安への流れはさらに強まると見られています。