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スリッページを理解しよう! 未来の値段で金額が決まる!?

眠らない、休まない…動き続ける為替市場!」でも解説しましたが、為替市場は24時間体制で動いており、刻一刻と変動を続けています。

従って、あなたが米ドルを買いたくて、1ドル100円になったのを見て「買います!」と手を挙げたとき、すでに1ドル200円になっていた、なんてことも起こります。

この時、「値段が違うんでやっぱ買いません」というのは基本的にできませんので、泣く泣く予定していた倍の値段で買うことになります。
(こんなにも極端な変動はほぼありませんが)

このように、買おうと指定した為替レートと、実際に購入した為替レートにズレが生じることを「スリッページ」と呼びます。

※ スリッページが生じたことを俗に「すべる」と言いますので、覚えておくといいでしょう。

スリッページが起きるとき、上の例の様にFXトレーダーにとって不利な方向に滑ることもありますが、当然有利に滑ることもあります。

上述の例でいうと、1ドル100円で買おうとしたのが1ドル50円と、半額で買うことができた、というのがそのパターンです。

ただし、不思議なことに不利な方向に滑るのが圧倒的に多いでしょう。

スリッページは通信速度の影響で起きる

私たちがFXを行うに当たり、必ずFX業者のシステムを通して発注を行い、取引を行っています。

私たちのパソコン⇒FX会社⇒為替市場

この通信に時間がかかり、その間に為替相場が動いてしまう、というのがスリッページが生じる主な原因です。

つまり、実際に約定する金額は、私たちが取引ツールで見ているよりもほんの少し未来の金額になってしまうのです。

スリッページは軽減できる

スリッページはもちろん有利な方向に働くこともありますが、不利に働くことが多いので、取引戦略にも影響が出やすいです。
従って、できる限りスリッページは避けたいところです。

スリッページを避ける方法は大きく2つあります。

約定力の高いFX業者・口座を選ぶ

約定力の強い業者を選ぶ

スリッページは取引ツール上で表示されている価格と、現在の相場の価格のズレによって生じます。

従って、為替レートの配信・更新・処理のスピードが速ければ早いほど、スリッページは起きにくいと言えるでしょう。

しかし、それを客観的に検証する手段・基準はありません。

一般的に、約定スピードが速い、約定力・約定率が高い、と言われている業者・口座はスリッページが生じにくいと考えることができます。

約定力の高い業者・口座の例
マネーパートナーズ【パートナーズFX】
株式会社矢野経済研究所による調査の結果、5年連続で約定力No.1になっています。そこでは「滑らない約定率」で100%を獲得するなど、圧倒的ともいえる約定力です。

セントラル短資FX【ウルトラFX】
NDD(インターバンク直結)方式によって、高い約定力が期待できます。

スリッページを限定して注文を行う

スリッページを限定する

ストリーミング注文という注文方法があり、それを用いることでスリッページを限定した形での注文が可能です。

詳しくは次の項で解説しますが、あらかじめ許容できるスリッページを指定しておくことができる注文方法です。

注文した結果、指定のスリッページ内に収まらなければ約定せず、想定外のスリッページを予防することができます。

まとめ

スリッページはFX取引をするのなら常にまとわりついてくる問題ですが、それと上手に付き合っていくのが大切です。

想定外のスリッページが起きて不利な状況になっても、気持ちを切り替えて取引に臨みましょう。

次回は、FX取引のスタート地点、注文方法について解説します。