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名目GDPと実質GDPの違いは?

2015年02月16日(月)

内閣府より10月~12月期の国内総生産(GDP)の速報値が発表されました。今回の実質GDPは7月~9月と比べ、0.6%増。増税後初のプラス成長となりました。

安倍政権では、「経済成長」をテーマとして掲げており、日本に長くから続く、デフレの空気を脱却しようと試みています。

これまで行ってきた円安政策では、日本の輸出産業で大きな利益をもたらしており、中でも自動車メーカは輸出拡大の動きなども見られ、今後まだまだ成長していくことが予測されています。

自動車各社円安背景に輸出拡大の動き(NHKニュース)

さて、今回のテーマですが、名目GDPと実質GDPです。

よくFXで経済指標を見ていると。どちらも目にしますよね。

内閣府HPによると

名目地と実質値の違いは?
名目値とは、実際に市場で取り引きされている価格に基づいて推計された値。実質値とは、ある年(参照年)からの物価の上昇・下落分を取り除いた値。
名目値では、インフレ・デフレによる物価変動の影響を受けるため、経済成長率を見るときは、これらの要因を取り除いた実質値で見ることが多い。
参照:内閣府http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/otoiawase/faq/qa1.html

とのこと。

少し難しいのでより詳細に見ていきましょう。

実質GDPとは?

例えば物価が上がっているとき名目GDPは下がり、
物価が下がっているとき、名目GDPは上がります。

例えばハンバーガーの物価が100円だった場合、100個売れると1万円の売上になります。

100円*100個=10000円

ただし、ハンバーガーの物価が120円となった場合同じ100個売れても1万2千円の売り上げとなります。

100円*120個=12000円

この場合、名目的には20%成長していることになっていますが、実質的には売れている個数は同じなので、成長率は0%(そのまま)ですよね。

これが実質GDPの正体です。物価の変動を“ある参照年”を基準にして、割り出した数字となります。

どっちが大事なの?

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一般的には経済学者は実質GDPを参照にすると言われています。物価の変動により、数字だけが伸びても、その成長は、市場では実感されませんし、仮初のものと見られる場合が多いです。

今回、日本の“実質GDP”が増税後初めて成長したとの報道がありました。増税後、日本の景気は少し伸び悩んだといわれていますが、そろそろその傾向からも回復してきた証拠となるでしょうか。。

今後も実質GDPの流れに注目していきましょう。