国民生活センターが、海外FX取引をめぐるトラブルが急増していると注意が呼びかけています。トラブルのケースは、国内の業者からFX取引の自動売買ソフト購入後、海外の口座に入金し、取引を開始するも、出金ができないというものになります。このようなケースは海外業者の取引の実態が不透明なため、解決が困難であるとも言われています。

海外業者に注意！

冒頭でも述べたようなトラブルに関しても勿論ですが、そもそも海外業者との取引では注意しなくてはいけない点がいくつもあります。

日本では平成23年8月から設定された金融庁のレバレッジ規制により、海外業者での取引が急増しました。海外に拠点を持つFX業者には規制が及ばず、100倍、200倍のレバレッジで取引が行えるからです。

エリートでも資金がつきる？海外業者での取引における大きな失敗例

最近FXにハマリ、会社の資金6億円を着服した某商社の社員がニュースで取り上げられました。彼は豪州の業者にて400倍ものレバレッジで取引を行っていたと言われています。ただ、そんな無茶な取引をしていた彼も、ただの「バカ」ではありません。彼は関西の名門灘→東大→東大大学院→商社といういわゆるエリートと言われるような人間。そんな人物でも、FXは高額レバレッジをかけ、失敗してしまう可能性があるのです。

FXは必ず安全な業者で取引をすること

2010年2月以降、顧客資金の信託保全が義務化されたことにより、会社が破綻しても、預けた資金が保証されるようになりました。ただし、FXを始める際にどのような本にも書いてあることですが、FXは「信頼できる業者」で取引を行うことが前提となります。

国内でFX業者としての登録されている業者は金融庁にて公開されています。

http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html#kinyushohin

下記URLの「第一種枠」に○がついているサイトが金融庁にて登録されている業者になります。少しでも怪しいな？と思った業者があれば、こちらで確認をしましょう。

最後に

話が前後してしまいましたが、海外業者に関する相談は、2011年度までは30～40件程度、一昨年は98件、13年は132件と急増している傾向にあると言われています。

国民生活センターからは
1.海外業者との取引に伴うリスクを理解し、無登録の業者との契約は行わない
2.「絶対もうかる」などのセールストークはうのみにしない
3.FX取引はリスクの高い取引であることを理解し、取引の仕組みがよく分からなければ契約しない
4.トラブルにあったら消費生活センターに相談する

といった注意が呼びかけられています。上記事項を理解し、安全なFX取引を行いましょう。