エボラ出血熱が為替に与えた影響
2014年10月21日(火)
世界保健機関(WHO)はナイジェリアでのエボラ出血熱の終息を発表しました。エボラ熱の滞在期間は21日。その倍の42日間、感染者が出なかったことにより、流行が終わったと見られています。
今もまだ世界各地で流行しているエボラ出血熱ですが、為替の動きには、どのような影響をもたらしているのでしょうか。
最近の為替値の動き
為替値は、最近急激な動きを見せていました。10月1日、08年8月以来の110円台に突入。その後、為替はドル安の方向へと向かっていきました。
現状ドルは106円台後半となっています。
円安の流れが止まったことにはいくつかの要因が挙げられています。
- 投機家たちが上昇に見切りをつけ、ドルを売ったこと。
- 要人たちが急激な円安を懸念する発言をしたこと
そしてもう1つ、全米を震撼させたニュースが円安のストップに影響を与えたと見られています。
全米を震撼させたエボラ出血熱
円安が止まった最も大きな原因と考えられているのが、10月の頭にアメリカで起こった米国でのエボラ出血熱の感染ニュースです。
9月30日、米国はリベリアでエボラ出血熱の女性を介護した男性が米国にてエボラ出血熱の感染が確認されました。
その後も、男性の治療にあたった医療従事者2名が感染。米国でもエボラ出血熱の大流行が起こるのでは…と大きく危惧されました。
流れは収まるも
その為、リスクオフとしてドルを売り、円を買い戻す流れが起こりました。
エボラ出血熱が全米に広まれば、為替は大きくドル安の流れに動く可能性があるからです。
現状では、ナイジェリアでのエボラ出血熱終息が発表されるなど、世界的にも流行が収まっている(そうであって欲しい!)と見られていますが、今後、感染、終息のニュースと同時に為替値も大きく動いていきそうです。