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経常収支が過去最小値を記録!?

2014年05月14日(水)

先日、2013年度の日本における経常収支が、85年度以降最小、初めて1兆円を割り込んだことが発表されました。これまで最小だった前年度の経常収支は4兆2233億であり、その数値を大幅に下回ったことは見て数値を見れば明らかです。

そもそも経常収支って?

経常収支とは、貿易収支・サービス収支、所得収支の合計の値となっています。

貿易、サービス収支は簡単に言うと、貿易や輸送、旅行などの海外との取引における収支。所得収支は日本企業の海外での儲けなどを示します。

2013年、日本の貿易収支は過去最大の13兆7488億円の赤字となっています。所得収支は12年度比で14.0%増加し、85年度以降で最高となっているのですが、この大幅な貿易赤字が、経常収支が過去最低となってしまった原因と言えるでしょう。

為替

為替との関係は?

2013年10月より、日本は4ヶ月連続の経常赤字を記録していました。このまま経常収支の下落が進めば、円の下落の原因となったでしょう。ただし2014年の2月より経常黒字に回復。2014年3月の経常収支は1164億円と、2ヶ月で黒字となっています。

今回は年間で経常収支が過去最低であると発表されました。その中で、一時ドル101円後半から102円台となりましたが、その後は為替値に大きな動きはでませんでした。経常収支は様々な要因が絡んだものであり、為替値に影響があるとされる貿易収支の発表はすでに行われていたからと言えるでしょう。

ポイント

ポイントは?

今回の発表の中で注目するべきなのは円安が続く日本において、輸出額が増えず、貿易赤字が回復していない点となります。このまま貿易赤字が続き、円安が続いていくことが危惧されています。