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欧州中央銀行(ECB)マイナス金利を維持

2014年07月07日(月)

欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利を導入して約1ヶ月が立ちました。先日の理事会でも、この金利を据え置くことが発表されています。
先月、ECBは政策金利を過去最低の0.15%へ引き下げ、民間銀行がECBへ預ける金利をマイナスにするという政策を導入しました。
この異例の政策に大きな注目が集まっているのですが、為替においてはどのような影響が起きているのでしょうか?

スワップ金利がマイナス?

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現状は回復しているのですが、6月、多くのFX業者で円ユーロ/円のスワップ金利がマイナスとなりました。これまでもユーロ/円のスワップ金利がマイナスとなることはしばしばあったのですが、金利がマイナスとなったのは、くりっく365においては2013年6月以来となっています。

https://www.click-sec.com/corp/guide/c365/swplog/?year=2014&month=07&pair=EURJPY

やはり、マイナス金利の影響が為替に与える影響も大きいと考えられるため、ユーロ通貨の取引を行う人は、今後もスワップ金利の動向に注意が必要です。

為替の動きは…?

今回のマイナス金利導入は低インフレが続くユーロ圏において、ユーロ高を抑える効果が期待されましたが、実際ユーロ/日本円間において、為替はユーロ高へと動いていきました。金利の引き下げが続く中、この政策の効果によるインフレ率の上下が為替の動きを見極めるポイントとなりそうです。

インフレ率も回復せず

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マイナス金利を導入した背景として、ユーロ圏の「低インフレ」が理由として挙げられています。ユーロ圏18カ国の消費者物価上昇率(インフレ率)は8ヶ月連続で1%を下回り、ECBはこの状況をなんとか脱却しようと今回の政策に乗り出しました。

しかし、肝心のインフレ率も未だ上昇せず、6月の発表では前年同月比0.5%の上昇で先月と変わらず、ユーロ圏は低インフレの状況を抜け出せない状況となっています。

ユーロ圏の低インフレ脱却へ、次の一手が気になるところです。