レバレッジを理解する。FXの大きなポイント!
FXをやっている方、これから始めようと考えている方なら、誰もが知っている「レバレッジ」とはなんなのでしょうか。
「少ないお金でたくさんのお金の取引ができるんでしょ?」
という形で覚えている方多いと思います。
正直、その理解で十分なので、興味ない方は次の項目に進んでください。
レバレッジに関して仕組みや理屈を理解していた方がリスク管理等にも役立つと思いますので、興味がある方は是非読んでいただけますと幸いです。
レバレッジを利かすと少量の証拠金で多額の取引が可能になる
レバレッジとは「てこの作用」のこと
leverage:
【名詞】【不可算名詞】
1 てこの力[作用]; てこ装置.
(参考:leverageの意味 – 英和辞典 Weblio辞書)
てこ(梃子、梃、lever)は、固い棒状のもので、大きなものを少ない力で動かすことができる、または、小さな運動を大きな運動に変えることができるものである。
(参考:てこ – Wikipedia)
上記から
- 「レバレッジ」とは「てこの作用」のこと
- 「てこの作用」とは「小さい力を大きな力に変える仕組み」のこと
ということがわかると思います。
FXにおいても同様で、少額の証拠金で多額の取引を運用することができる仕組みとなっています。
レバレッジを使えるのは「差金決済」のおかげ
レバレッジを利かせと多額の資金を持っていなくても少額の証拠金を用いて同様な取引を行うことができます。
それが可能なのは、FXが差金決済という決済方法を採用しているためです。
差金決済とは、取引結果分だけをやり取りする決済方法
通常、私たちがモノを購入する際は値段と同じ金額のお金を用意しなければなりません。
(例)
500円の漫画本を買う時
→必ず500円を用意しんなければならない
差金決済の場合、「買う」と「売る」とがセットになって、初めて一つの取引が完結します。
そして、必要な金額はこの取引が終了した時点で発生した差額分だけです。
わかりやすく前述の漫画本に置き換えて説明します。
500円の漫画本を買い、中古本屋に売るまでを1回の取引とする
①漫画本を500円で買う
→この時点で500円を支払う必要はありません。
②買った漫画本を400円で売る
→「買う」と「売る」が1セット完了したため、この時点で一つの取引が完結します。
③差額の100円を支払う
→500円のものが400円でしか売れていない
→100円の不足分を支払う必要があります。
逆に、上記の例で買った漫画本がたまたまプレミア品で、5000円で売れた場合はどうなるでしょうか。
その場合、買った金額との差の4500円を受け取ることができます。
- 買ったものは必ず売る
- 売ったものは必ず買い戻す
- 最後に買った金額・売った金額の差額をやり取りする
差金決済で小さい金額に置き換えている
前述の例の場合、通常ですと購入に500円用意する必要がある漫画本も、100円あれば取引が可能です。
通常必要となる金額の5分の1しかお金が無くても大丈夫、ということになります。
このように差金決済を行うと、やり取りした通貨の量に比べて取引によって生じた決済額が非常に小さくなります。
したがってある程度の担保(証拠金)さえあれば、取引金額全額を用意する必要は無いと考えることが可能です。
今回の漫画本の例の場合、本来は500円を用意しなければなりません。
事前に準備していた金額に応じて以下のようなレバレッジをかけた取引ということになります。
・事前に500円準備
→レバレッジなし
・事前に250円準備
→レバレッジ2倍(500÷250)
・事前に100円準備
→レバレッジ5倍(500÷100)
レバレッジはもろ刃の剣
損することがあることも覚えておこう
レバレッジを利かせることで、本来はできない大きな金額での取引が可能になります。その分、得られる利益も大きくなりやすいのがFXの特徴です。
ただし、機転の利く方であれば、前述の漫画本の例で
「じゃあ、漫画本が売れなかった場合はどうなるの?」
と思ったはずです。
漫画本に買い手がつかなかった場合、もちろん自分で買い取らなくてはいけないため、500円を支払う必要があります。
この時、事前に準備していた額が100円や250円ですと、支払わなくてはいけない金額に対して資金が不足してしまいますよね。
これが、FXで損するうえで怖いパターンです。
レバレッジを必要以上にかけすぎると、予想外に大きな損失を生んだ場合に、それを補填できなくなってしまいます。
FXにはリスクを回避する手段がちゃんとある!
もちろん、FXにはそんな危機を回避するためのシステムがちゃんと準備してあります。
マージンコールやロスカットと言われるのがそうで、自動的に自分の資金よりも損失が大きくならないようにしてくれる機能です。
詳しくは次の項以降で解説していますので、リスクをしっかり回避したうえで取引を行うようにしてください。