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FXのコツその2! 「マイルールは鉄の掟!」

皆さんも普段の日常生活において、「習慣」と言えるものがいくつかあると思います。

「朝起きたら顔を洗って歯を磨く」
「寝る前にトイレに行く」
「体を洗うときは左腕から」
「毎晩犬の散歩に行く」
「仕事から帰ったら毎日ジョギングをする」
など、些細なことも含めると多くのことが習慣化しているのではないでしょうか。

この習慣というのは、言い換えるとルールととらえることができます。
これらのルールを守ることで、皆さんは規則正しい生活を送って言えます。

実はFX(外国為替証拠金取引)においても、自分で自分に課す「マイルール」が非常に重要と言えます。

マイルールが道を決め、利益を守ってくれる

FXって危ないの? リスクをしっかり覚えておこう!」でも解説しましたが、FXのリスクの1つに「自分の感情」があります。

評価益が出れば喜び勇んで決済し、評価損が出れば「回復するかも」と相場を見送ってしまう。

このように、多くの”勝てない”FXトレーダーには「利食いは早め、損切は遅め」という特徴があります。

このようなダメポイントを克服するために有効なのが、あらかじめ決済を行う条件(ルール)を定めておくことです。

決済を行うことが取引における「ゴール」であるとするなら、「スタート」はもちろんポジションを持つことです。

ゴールに関するルールと同時に、スタートに関するルールも決めてしまいましょう。

それによって、スタートとゴールの位置が明確になります。

スタートとゴールが決まれば、それを結ぶと1本の線になりますよね?
その線が、皆さんが進むべき「FXの道」になっています。

最初に取引における基本ルールを設定しよう

取引の基本ルールを設定する

まずはあなたがFX取引を行うにあたっての、基本的なルールを決める必要があります。

ここで定めるルールが特に重要で、あなたがFX取引を行う上で絶対に破ってはならない最も重要なルールになります。

手順1:まずは自分のFXの目標を決める

どのくらいの為替差益が出るようにするかは、最終的な目標が定まっていなければ決められません。

従って、まずはあなたがFX取引を通じてどの程度の利益を得たいのかを決めます。

これは初心者であれば、「年間で20~30%ほどの増益」に設定するケースが多いようです。

仮に年間の目標利益を元金の24%に設定すると、月間では2%の利益を出す必要があります。

手順2:資金の余裕を考えてレバレッジを決める

あなたの資金にどの程度の余裕があるのか、また目標利益はどの程度なのかを考え、レバレッジをどの程度に設定して取引を行うかを決めてしまいます。

初心者の方であれば、通常は5倍程度で始める方が多いようです。

大きいレバレッジをかけるとしても、要所で10倍にする、といった形です。

逆にこれ以上のレバレッジをかけなくては目標利益を達成できないのであれば、それはかなり無理のある(リスクの大きい)目標であることがわかります。

その場合、目標の設定からやり直すべきでしょう。

手順3:運用収益の活用条件を決める

FX取引していると、当然ですが利益が出ることもあります。
出た利益をどのように扱うかは事前に決めてしまいましょう。

1. 全部引き出してしまい、常に元金のみがある状態をキープする
2. 投資元金に組み込み、証拠金には使用しない
3. 証拠金としても活用し、より効率良く取引を進める

1は出た収益をすべて別に管理することで、確実に利益を確保するケースです。
ただし、口座の中のお金が増えないため、マージンコール等のリスクは最初の時点から改善することもありません。

2はFX口座に残しはするものの、証拠金としては仕様しないパターンです。
これにより、マージンコールやロスカットのリスクを低減し、資金に余裕を持った取引ができます。
これを採用するケースが多いように思います。

3は、得た収益もすべて証拠金に充て、より多く(大きく)ポジションを持つことで利益を効率よく確保しようという考え方です。

手順4:損失発生時の対応を決める

FX取引をしていると、利益はもちろん損失も発生します。
損失が発生した場合にどのように対応するかをあらかじめ決定しましょう。

1. 絶対に損失分も補填しない
2. 一定期間ごとに損失額を補てんする
3. 損失が発生するごとに、その分を補てんする

多くの場合、3か月~1年ごとのスパンで、取引証拠金が元金を割っていたら、その分を補てんする形が多いようです。
その場合、「1年は補填しない」と決めたら、他のタイミングでは絶対にしないことがポイントです。

ゴールルールは自分の目標を達成できるように設定する

ゴールルールを設定する

取引におけるゴールとは、すなわち決済を行うことです。

決済を行うと取引が確定するわけですが、そこで生まれる結果としては「為替差益が出る」「為替差損が出る」の2通りに分けられます。

つまり、ゴールのルールとは
・ このくらいの為替差益が出るように決済する
・ このくらいで為替差損が済むように決済する
と決めること
です。

手順1:自分がどの程度の取引を行えるのかを考える

FXのコツその1! 「スケジュール管理はしっかりと」

であなたが1か月でどの程度取引が可能かは分かったと思います。

手順2:1取引辺りの目標利益を決める

例えば1か月で元金の2%の利益を目指すのであれば、すなわち2pipsの為替差益を狙う必要があります。

ここまでで、大体1取引でどの程度の利益を出す必要があるかがわかります。

■ 100万円の資金を基に年間で24%の利益を出す
年間で24% ⇒ 月間で2%

従って、月間で出すべき利益は2万円

自分が取引を行えるのが週に1取引のみであれば、1取引当たりの目標利益は5000円

手順3:ポジションごとに目標の為替差益を計算する

1取引当たりの目標利益が出たので、それを基に利確するべきラインを決めます。

・ 1ドル100円で1万ドル購入(レバレッジ5倍)
⇒取引金額は 1ドル100円 × 1万ドル = 100万円

・ 目標利益は5000円
⇒0.5pipsの利益が出ればOK

・ 為替レートも0.5pips円安にすすめば良い
⇒100円50銭になった際に決済すればいい!

※ pipsについては「FX口座の比較でよく見る「pips」ってなんなの?」を御確認下さい。

手順4:許容できる損失額を決める

自分が許容できる損失額をあらかじめ決め、その時点に達したら

「また戻るかも…」

などと考えず、それ以上損失が拡大しないうちに決済してしまいましょう。
(これを損切と言います。損切にかにしては別の機会により詳しく解説します)

損切のラインをどこに置くかは非常に難しいですが、おおよそ取引証拠金の1~3%程度に決めることが多いようです。

■ 取引証拠金:100万円
■ ポジション:1ドル100円で1万ドル購入(レバレッジ5倍)
■ 損切ラインは取引証拠金の2%

・1取引で許容できる最大の損失額
⇒取引証拠金の2%なので、2万円

現在持っているポジションの取引金額
⇒ 1ドル100円 × 1万ドル = 100万円

・ 許容できる損失は100万円の取引金額のうち、2万円
⇒2pips

・ 為替レートが2pips以上円高に進んだら損切
⇒1ドル98円になった際に決済!

スタートルールはテクニカル分析等を絡めてしっかりと

スタートルールを設定する

FXにおいて、最も重要なのは「負けないこと」です。

負けを最小限に抑えていれば、勝ち越し、利益が出るようになります。

従って、ポジションを持つ際には「負ける確率が低いとき」に行うようにしてください。

取引におけるスタートは、すなわちポジションを持つこと(エントリーすること)です。

これを徹底することで、より少ない取引で目標をクリアできるようになるでしょう。

※ テクニカル分析等に関してはまた別の機会に解説します

FXをやっていると、なぜか常にポジションを持ちたがる方がいらっしゃいます。

自身が無いときは深追いせず、負けないときだけ取引を行うのが重要です。

まとめ

上述したマイルールは、いたるところで語られており、FX取引における鉄板のルールとも言えます。

しかし、FX取引で損失を生んでしまう方が多いのは、これらを守っていないためなんです。

「言うは易し、行うは難し」ですね。

一度決めたマイルールは、鉄の掟として自分に課し、絶対に破らないよう心に決めましょう。